事例紹介

不動産2017.03.14.住み替え前提の自宅売却

 

自宅を売りたい理由は人それぞれです。

転勤、家族構成の変化、離婚、田舎でのスローライフ、老人ホームへの入居など、家の数だけドラマがあります。

共通するのは、自宅を売ってお金にして、そのお金をある目的に使いたいということです。

住み替えの場合は不動産の売却と購入をほぼ同時にしなければならないため、単に自宅を売る場合よりも考えることも準備することもたくさんあります。

今回はそんな住み替え前提での自宅売却について、数々の売買を横から見てきた筆者が、これだけは押さえておいて損はない!というポイントを2つご紹介したいと思います。

 

 

売るのが先?買うのが先

 

結論、「いい条件が整った方が先」です。

理想は、自宅の売却と新居の購入が同時に出来ることです。

引っ越しも一度で済みます。

しかし、不動産の売買という大きな取引はそう都合よくはいきませんし、高い買い物(売り物)を慌ててするのはお勧めできません。

 

仮に、先に自宅が売れてしまったら住むところが無くなってしまいます。

仮に、先に欲しい物件が見つかっても、買うためには家を売らないとお金がたりないということもあります。

 

でも、どちらも大丈夫です。

一番大切なのことは、タイミングを逃さないことです。

不動産との出会いは一期一会です。

この物件が欲しい!と思ったら買いましょう。

あなたが欲しいと思う物件は他の人も欲しいと思います。

欲しい物件は待ってくれません。

購入してから売却までの短期間の借入専門の金融機関もありますし、一時的に買い取ってくれる不動産業者さんもいますので、相談しましょう。

 

良い買主さんとの出会いも一期一会です。

確かに、自宅が先に売れた場合、一度賃貸住宅に引っ越しするのも大変ですし、コストもかかります。

でも、いい条件で売れれば、コストを補って余りあるお金ができるかもしれません。

タイミングによって数百万円、数千万円簡単に変わってしまうのが不動産取引です。

新しい家をじっくり選ぶこともできます。

 

どちらが先と決めつけずに、いい条件を探すことをお勧めいたします。

 

 

税金は大丈夫?

 

住み替えをする際に気にするべき税金は、ズバリ譲渡所得税です。

譲渡所得税とはその名の通り、不動産を譲渡して所得を得たから課税するという税です。

利益が無ければ税金は払わなくてもいいのですが、譲渡価格-(取得費+譲渡費用)がマイナスなら申告する必要すらありません。

しかし、申告をすることで、損益通算と言って事業所得や給与所得から所得を引いてくれる(つまりほかの税金を安くしてくれる)ので、申告したほうが得なこともあります。

 

譲渡所得税は所有期間に応じて、長期と短期に分かれ、税率が大きく変わります。

譲渡した年の1月1日現在の所有期間が5年を超えると長期譲渡所得、5年以下なら短期譲渡所得になります。

税率は長期が所得税15%+住民税5%、短期が所得税30%+住民税9%という高レートです。

なお、自己居住用の住宅には所有期間等に応じた特例があり、多くの場合税金は掛かりません。

特例は居住用財産の3000万円特別控除、買換えの特例、軽減税率などがありますが、詳しくは国税庁のホームページをご覧ください。

https://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/pamph/koho/kurashi/html/05_2.htm#jyotoeki

 

譲渡所得税について注意していただきたいのは次の2パターンです。

1「8000万円で買って、6000万円で売ったから大損だ。当然税金は掛からない」という考えは間違いの可能性があることです。

譲渡所得税は建物の価格について減価償却という計算をしており、長年使用した建物はその分価値が減っているとみなされます。つまり、8000万円で買っても売るときには4000万円の価値しかなければ、差し引きで4000万円の利益が出ることになります。

 

2「親の持っていたボロ家を土地付き3000万円で売却した。当然それ以上の値段で買っていただろうから税金は掛からない」これも課税される可能性があります。

計算式を思い出していただきたいのですが、譲渡価格-(取得費+譲渡費用)の内の取得費(いくらで買ったか)が分からないときは、概算として譲渡価格の5%とするというルールがあるためです。

取得費がたったの5%とされてしまったら利益が出てしまいます。

ただし、このルールには鑑定評価を使用するなどの回避方法もあります。

 

いずれにせよ、譲渡所得税は簡単なようで意外と難しい面もありますので、税理士に相談することをお勧めいたします。

 

 

あとがき

私自身、不動産業者ではありませんが、たまに(本当にたまに)不動産を売ったり買ったりしています。また、職業柄不動産売買の現場はたくさん見てきました。つたない文章ではございますが、これを読んでくださった方の参考に、ほんの少しでもなるのであれば幸甚です。

(文責:庄田)

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