事例紹介

不動産2023.08.17.相続登記の際によく頂くご質問

『相続登記の際、不動産を相続する方の住民票に有効期限はありますか?』           『相続登記の際、不動産を相続する方の住民票には本籍地の記載が必要ですか?』                          

 

相続登記には不動産を相続する方の住民票が必要

 相続登記には、不動産を相続する方、つまり、不動産の登記名義人なられる方の住民票が必要です。これは、登記名義人の住所や氏名を誤って登記をすることを防止すること及び実在しない架空の人物での名義の登記を防止するという理由から、必要書類となっております(登記研究747号43頁参照)。

不動産を相続する方の住民票に有効期限はありません

 まず、最初のご質問の有効期限についてですが、結論から申し上げますと、相続登記の際、不動産を相続する方の住民票に有効期限はありません。そのため、相続が発生する前に取得された住民票であっても、住民票に記載されている住所が現在の住所であれば、相続登記に使用可能です。確かに、相続が発生した後に取得された住民票を法務局に提出することが望ましいとされておりますが、相続が発生する前に取得された住民票であっても、住民票に記載されている住所が現在の住所であれば、その有効性に問題はないとされているからです(登記研究747号50頁参照)。

不動産を相続する方の住民票には本籍地の記載は不要です

 次に、不動産を相続する方の住民票に本籍地の記載が必要か否かのご質問ですが、こちらも結論から申し上げますと、相続登記の際、不動産を相続する方の住民票には本籍地の記載は不要です(登記研究524号167頁)。

 この点については、インターネットを検索すると『不動産を相続する方の住民票には本籍地の記載が必要』とするものが散見され、『インターネットで調べたら本籍地の記載が必要と書いてある』とご指摘をうけますが、上記のとおり、相続登記の際、不動産を相続する方の住民票には本籍地の記載は不要とされております。これは、相続登記の際には、不動産を取得する方の戸籍も法務局へ提出する必要があり、不動産を取得する方の戸籍と不動産を取得する方の住民票との同一性は氏名及び生年月日が一致していることをもって確認できるとされているためです(登記研究747号59頁)。

 不動産を相続する方の住民票について述べましたが、相続登記には、他にも戸籍等必要な書類がございます。ご自身で集めるのもなかなか大変です。

 相続登記のご相談は弊所にご連絡ください。

(文責:佐々木)

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