事例紹介2017.10.6.国際ガールズデー
みなさん、10月11日の「国際ガールズデー(International Day of the Girl Child)」をご存知ですか?
国連が定めた記念日で、今年で6年目になります。
女性の権利向上を訴える「国際女性デー」は3月8日ですが、ガールズデーは少女たち向けの記念日になります。「国際ガールズデー」は世界中の女の子、とりわけ途上国の女の子たちが「性別」と「年齢」という二重の差別を受けている状況に目を向け、改善に取り組もうという日なのです。
国連が2011年12月19日に定め、翌年行われた最初のガールズデーには「児童婚撲滅」テーマに世界中で様々なイベントが行われました。児童婚とは、18歳未満での婚姻またはそれに相当する状態にあることです。日本でも女性は16歳から婚姻できますが、経済的理由から身売りのような形で強制的に結婚させられる貧困地帯における児童婚のような生命を脅かす危険性はないと思われます。
ユニセフのデータによると、世界では約7億5000万人の女性と女の子が18歳未満で結婚しており、そのうち3人に1人以上が(約2億5000万人)が15歳未満で結婚しています。(2017年9月現在)平成22年の国連の推計によると総人口における15歳未満の子どもの数は約18億4200万人です。半分を女性だとすると、9億2000万人のうち婚姻している数を2億人(年度が違うので正確な数字ではありませんが)だとすると、おおざっぱに計算して世界中の約20%強の女の子が15歳未満で結婚しているということになります。イメージするとしたら中学校のクラスで女子が20人いる場合、4人が結婚している…といったところでしょうか?
児童婚は子どもの権利の侵害であり、子どもの成長発達に悪い影響を与えます。女の子は妊娠・出産による妊産婦死亡リスクが高まるほか、暴力・虐待・搾取の被害も受けやすいのです。また、学校を中途退学するリスクも高まります。
児童婚を無くすことは、女の子や女性の社会参画を促し、複数世代にわたる貧困の連鎖を断ち切る手助けとなります。教育を受けたり、権利を与えられた女の子は、自分たちの子どもにより良い栄養を与えて育て、適切なケアを提供することができます。
女の子の現状と世界が抱える課題はこのほかにもたくさんあります。国連の持続可能な開発目標(SDGs)では、性による不平等をなくし、女性と女の子が能力を十分発揮できるようにすることを17分野の目標の一つに挙げています。経済的な自立のために必要な教育や十分な医療、自由に発言する機会を与えられていない女の子の状況を改善することは、貧困や健康、経済、平等などあらゆる分野に効果を及ぼします。
先進国でもいまだに伝統的価値観が根強く存在しており、こうした課題の解決にはガールズデーをより広めて国際社会の注意を喚起し、意識を高めることが大切です。
子どもたちを救うための人道支援を行っている団体の多くは寄付によって活動をしています。遺贈をお考えの方、少しでも寄付をしようと考える方の一つの選択肢になればとご紹介いたしました。私も次の世代を担う子どもたちの明るい未来のために少しでも力になれればと思っています。
(高橋)
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司法書士法人・土地家屋調査士法人・行政書士
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