事例紹介

不動産2022.02.7.所有権の登記の登記事項に関する改正の概要

はじめに

令和3年不動産登記法改正により所有権の登記の登記事項の改正がされました。今回はそのおおまかな概要をお話しようと思います。

新たに登記事項とされるものとは?

まず、所有権の登記名義人が法人である場合には会社法人等番号を登記事項とするとされました。

これは、どの法人が所有権の登記名義人として記録されているのかを厳格に特定し、その真正性を確保する観点から登記事項とされました(法務省民事局 「令和3年民法・不動産登記法改正、相続土地国庫帰属法のポイント」15頁)。

次に、所有権の登記名義人が国内に住所を有しないときは、その国内における連絡先となる者の氏名又は名称及び住所その他の国内における連絡先に関する事項として法務省令で定めるものを登記事項とするとされました。

具体的な法務省令の内容は令和3年10月26日現在公表されておりません。

制定の背景

これは、近年、国際化に伴い不動産の所有者が国内に住所を有しないケースが増加しつつあり、このようなケースにおける所有者への連絡は、基本的に登記記録上の氏名・住所を手掛かりとするほかないが、その所有者の所在の把握や連絡を取ることに困難を伴うことが少なくないため、所有権の登記名義人が外国居住者である場合については、住基ネット等との連携によっても住所等の変更情報を取得することができないため、円滑に連絡をとるための特別な仕組みが必要とされこのような規定が設けられました(法務省民事局 「令和3年民法・不動産登記法改正、相続土地国庫帰属法のポイント」17頁)。

 

 

国内連絡先となる者とは?

では、国内連絡先となる者については、どのような者が想定されているのでしょうか。

 

この点について、法務省は、自然人でも法人でも可とされ、具体的には不動産関連業者や司法書士等が給源となることを期待しているとしています(法務省民事局 「令和3年民法・不動産登記法改正、相続土地国庫帰属法のポイント」17頁)。

 

なお、このような制度は今までありませんでしたので、この制度が定着するまでの間は、連絡先がない旨の登記も許容する予定である旨が法務省から公表されております(法務省民事局 「令和3年民法・不動産登記法改正、相続土地国庫帰属法のポイント」17頁)。

おわりに

所有権の登記の登記事項に関する改正のおおまかな概要をお話しました。特に所有権の登記名義人が国内に住所を有しないときは、その国内における連絡先を登記事項とする改正は、その具体的な詳細が明らかになっていない部分も多いので、今後の動向を注視していきたいと思います。

 (文責:佐々木)

 

参考資料 

法務省民事局 「令和3年民法・不動産登記法改正、相続土地国庫帰属法のポイント」

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