事例紹介

登記2018.01.25.一般社団法人の活用方法

町会や同好会などの法人格がない団体名義では様々な不都合があります。

上記団体は「権利能力なき社団」と位置づけられ、法人格を取得することができないことから、自治会町内会館等の財産を持っている場合、当該団体の名義での不動産登記ができません。

そのため、不動産の登記名義を当該団体の会長個人又は役員の共有名義としなければならなかったことにより当該名義人の死亡による相続や、当該名義人の債権者による不動産の差し押さえ等の財産上の問題が生じることがあります。

 

地方自治法の改正により地縁団体を設立することが可能となりましたが、地縁団体の設立には市町村の認可が必要であり、また、規約に定められた区域外に居住している者は正会員になれません。

また地方自治法では、「区域内の住民の相当数の者が現に構成員になっていること」を自治会の法人化の条件の一つとしており、例えば、1000人の住民がいる地域で300人しか加入していない団体を「その地域の地縁団体」として認可することはできないということになります。人口移動が激しい地区では構成員名簿の整理に労力が必要になります。

 

そこで法律が改正され、設立登記が申請しやすくなった一般社団法人を利用してみるというのはどうでしょうか?

 

一般社団法人設立のメリットには以下のようなものがあります。

① 登記により簡単に法人格を取得できる

設立にあたって、社団法人・財団法人で必要とされていた主務官庁の許可は必要なく、設立後も法人の業務・運営全般についての主務官庁の監督の制度はありません。

登記を申請するだけで設立できるので、書類の作成からはじめておよそ20日程度で設立できます。

 

②機関設計も簡単

社員が2名以上いれば設立することが可能です。

 

③ 財産要件も不要

財産の要件がないので、拠出金0円でも設立ができます。

 

④ 事業の制限がない

公益事業を行う団体だけでなく、町内会、同窓会、サークル等の共益的な事業を行う団体でも設立することができます。また、収益を分配しなければ、収益事業も行うことができます。

 

⑤ 非営利性を確保すると非課税

非営利性を確保している場合には、NPO法人等と同様に収益事業以外の収入には課税されません。

 

⑥社会的信用が得られる

一般社団法人は、法に定められた法人として運営することで、組織の基礎がしっかりするため、任意団体よりも相手に安心感を与えることができます。

 

 

一般社団法人は会社と違い、収益を分配することができませんが、役員等として働いた人に給与を支払うことは可能です。

また設立にかかる登録免許税も6万円であり、株式会社の設立に最低15万円かかることにくらべ大幅にコストを抑えて設立することができます。

 

法人格のない団体を運営している方で、冒頭のような問題を抱えている方は一般社団法人の設立を検討してみてはいかがでしょうか。

(文責:角谷)

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