事例紹介

相続・遺言2018.05.18.遺産整理(5)

遺産整理5回目の今回は、5.遺産目録の作成です。

 

1.遺品の整理

2.相続人の調査

3.遺言の調査

4.遺産の調査

5.遺産目録の作成

6.遺産分割協議書の作成

7.不動産の名義変更

8.預貯金の相続手続き

9.株式や投資信託、公社債の相続手続き

10.生命保険金、給付金の請求

11.相続税を申告する税理士の手配

12.遺産を売却する場合にはその手配

13.各相続人への遺産の分配

5.遺産目録の作成(相続財産目録)

相続財産を調査し、プラスの財産もマイナスの財産も確定したら、それらの財産を一覧表にします。それを相続財産目録(遺産目録)といいます。

相続手続きをするときに、相続財産目録を必ず作成しなければいけないという法律上の義務があるわけではありませんが、相続財産の明確化や相続税申告の要否の判断、相続放棄するかどうかの判断、相続税の納付額の判断などにも役立ちますので、作成することをおすすめします。また、遺産分割協議がまとまらず家庭裁判所に遺産分割調停を申し立てるときには、相続財産目録を添付する必要があります。

 

財産目録には決まった様式はありませんので、インターネットなどで探して書式をダウンロードして使うとよいでしょう。裁判所のHPでは、遺産分割調停申し立て用の財産目録の書式を無料でダウンロードできます。

 

財産目録は不動産は不動産、預貯金は預貯金でまとめ、財産と借金はきちんとわけて書きます。

以下のように分類しましょう。

不動産 土地及び建物
動産 現金や自動車、貴金属、テレビなどの家財道具等
預貯金 銀行に預けているお金
会員権・株式等 ゴルフ場会員権・株式など
債権 人に対して行為を求めることができる権利
債務 借金などのマイナスの財産

 

不動産では、取得した謄本に記載されている通り、土地だったら所在・地番・地目・地積、建物であれば所在・家屋番号・種類・構造・床面積を記載します。

不動産の価格、特に土地の場合にはいくつかの評価方法があります。通常、相続税の計算をするときに基準とする評価額と遺産分割協議のときに基準とする評価額は違います。市区町村役場では固定資産評価証明書を取得できますので、財産目録にはとりあえず固定資産評価額を書いておくとよいでしょう。

不動産の価格によって相続税がかかるかどうかわかれてくることもあります。相続税の計算については、税理士の方に相談しましょう。

 

財産目録が正確に記載されていないと相続人同士でトラブルの元になりますので、わからない財産がある場合にはご相談ください。

(高橋)

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