事例紹介

不動産2017.01.12.おいしい物件の買い方

 

おいしい物件?

そもそも、万人にとっておいしい物件は殆ど存在しません。おいしい物件というのは、要するに市場価格に比べて安価であるということですが、単純に値付けが安いだけならば市場に出回る前に買取り業者さんが買ってしまうからです。場合によっては売主の仲介業者がわざと安く値付けをさせることもあるとかないとか。閑話休題、仲介業者からすれば、人生に1度か2度しか不動産を売買しない一般人よりも何度も取引をしてくれる買取り業者等の方を優先するのはある意味当たり前ですので、安い物件があればまずは業者に情報を流します。業者が買ってもいいとなればそこで成約、市場に出る前に売れてしまいます。逆に市場に出ているということは業者が買っても利益の出ない物件、すなわちおいしくない物件であるということです。この問題は、日本では不動産売買の仲介は売主買主の双方の委任を受けることが可能な点に集約されますが、長くなるので興味のある方は調べてみてください。

 

それでもいいものを安く買いたい!

さて、万人にとっておいしい物件はありませんが、それでもお得な物件を買いたいというのが人情です。そこで、おいしい物件を作り出すために必要なのが、指値つまり値段交渉です。指値とは買主から売主へ、ちゃんと買うからもう少し安くして、とお願いすることです。最近はインターネットで情報が氾濫していますから、むやみやたらと安くしてという方もいますが、それは悪手です。売主は大抵自分の物件に愛着があります。それに対して理由もなく安くしろと言われては気分を損ねますし、それを交渉しに行く仲介業者も疲れてしまいます。指値をするにはいくつかコツがあります。

 

1 人気のない物件を狙う

2 現金で買う

3 売り急いでいる物件を狙う

4 引渡し猶予等の事情のあるものを狙う

 

1の人気のない物件について、既に値段にある程度は反映されているものですが、それでも売れ残ることはあります。その売れない理由が自分にとって許容できるもの(駅から遠い、築年数が古い、日当たりが悪い等)である場合にはその物件はおいしい物件に化ける可能性があります。

 

2の現金で買うというのは、売買契約にローン特約を付けないということです。ローン特約とは、契約した後にもしもローンの審査が通らなかったら売買契約を無条件で白紙に戻しますよという売買契約の特約です。売主としてはようやく売れたと思ったら相手の都合で白紙にされるわけで、こんな特約はない方が嬉しいわけです。

 

3の売り急ぎは当然ですが、急いでいる場合には多少値段を下げても売りたいものです。

 

4のその他事情は、いろいろなケースがあります。残置物がある、瑕疵担保責任免責が条件、決済後引渡しまで猶予がほしい等々の条件があればそれを材料に値下げ交渉をします。

 

結論として、一般の人がおいしい物件を買いたいのなら、仲介業者さんと仲良くしてしっかりとお金を払うしかありません。お金とは仲介手数料のことです。それ以外にこっそりお礼をしてもいいかもしれません(自己責任でお願いします)。売主と交渉するには相手の情報が必要です。その情報は仲介業者さんからもらうしかありません。交渉も仲介業者さんがしてくれます。仲介手数料は決して安くはありませんが、それなりの仕事はしてくれていると思います。

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司法書士法人・土地家屋調査士法人・行政書士 神楽坂法務合同事務所
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