お知らせ2026.02.27.自筆証書遺言の印鑑問題について

はじめに
自筆証書遺言は、もっとも身近で準備しやすい遺言書のひとつです。
しかし自筆証書遺言の要件を満たしていないものは有効ではありません。
自筆証書遺言には要件があります。
① 原則として、全文を自書すること(財産目録は除く)
② 作成日付の特定ができるように記載すること
③ 書き間違った場合の訂正や、内容を書き足したいときに正しく訂正されていること
③ 遺言者の氏名の記載があること
④ 押印があること
印鑑の種類について
遺言に押す印鑑は、結論からいうと実印でなくても有効です。
拇印、指印、銀行印、認印、実印などさまざまな種類の印鑑がありますが、どれを使用しても明確に有効です。
悩ましいシャチハタについては要注意です。一応有効と考えられていますが、シャチハタでも明確に認められるといった裁判例は今のところ見当たりませんので、お勧めは出来ません。
次に「印影が滲んで読めない」「印影がかすれて読めない」「押印がない」という印鑑問題について紹介します。
実務でも、こういった自筆証書遺言はよく見られ、過去には印影が薄すぎて、押印されていることが、かろうじて分かるものもありました。
自筆証書遺言は裁判所で遺言書検認手続きが必要となりますが、裁判所の遺言書検認手続き上も、登記申請上も、遺言書としての要件を満たしている内容であれば、本人の意思で押印された印鑑とみなされています。
印影が判読できない場合
印影が不鮮明でも「本人が押した」と判断できれば有効となります。
たとえば、滲んでいる・枠が欠けている・文字がつぶれている等は、よくあることです。
肝心なのは「本人の意思で押されたハンコかどうか」です。
・家族が勝手に押した疑いがないか
・遺言書の内容や筆跡に矛盾がないか
こういった点から総合的に判断されます。
せっかく自筆証書遺言を作るときに、こういった印鑑トラブルを防ぐには次を意識すると安全です。
・シャチハタは避ける
・印影をハッキリ分かるように押印する
印鑑が不明確な遺言書や、要件が満たされているか不安な場合は、状況によって判断が変わりますので、迷ったときは、専門家へご相談ください。
(文責:川添)
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