事例紹介

事例紹介2020.01.31.M&Aに必要な登記手続き

M&Aの手法には株式譲受(株式譲渡)・新株引受・株式交換、事業譲渡、合併、会社分割などの様々な手法がありますが、中小企業の小規模M&A(数百~数千万円規模まで)においては実務の簡便さから8~9割が株式譲渡となっています。

では、株式譲渡でするM&A手続きにおいて、司法書士が携わる登記とはどのようなものでしょうか。

 

一般的なM&A


一般的にM&Aの手続きは、売却・購入の戦略の策定、NDA締結、MOU締結、DD、

クロージング、PMIという流れを経ることが多いですが、登記はクロージングに際して必要となります。

大規模なM&Aではキチンと契約やデューデリジェンスをするため、そもそも登記云々は問題になることはあまりありませんが(もちろん、後でちゃんと登記はされます)、小規模M&Aでは実は非常に重要な手続きになります。

 

小規模M&Aの手続き


小規模M&Aでは、売主と買主が知り合いであることも多く、なぁなぁで株式の売買契約書だけ作成しているようなケースもあります。

中には表明保証の条項等もなく、本当に単なる株式売買しかされていないこともあり、

後に争いになることも少なくありません(1年に2~3件見かけます)。

感覚的に、数百万円規模のM&Aでは通常の工程を全て減ることは無く、

もっぱら金額交渉→株式売買という単純な流れが多くなります。

数千万円規模になれば、どこまでDDに費用をかけるかは別にして、一連の流れに沿ってM&Aが進むイメージです。

 

 

小規模M&Aで必要な登記手続き


①本店(支店)移転登記

案件が少額になればなるほど、株式売買に伴って本店(支店)が移転する可能性は増えます。

法務局の管轄を跨ぐか否かで費用が変わってきます。

②役員変更登記

大規模M&Aでも小規模M&Aでも殆どのケースで代表取締役等の役員の変更はあります。

小規模M&Aに特有の問題はいくつかあり、例えば売主=代表取締役の場合、

株式売買の際に辞任届等をもらっておかないと、後で登記に協力してくれない等の問題が発生する可能性があります。

また、役員変更登記を長年していなかったり、代表者の住所変更をしていないとM&Aの前提としてする必要が発生します。

更に、代表者が変わる場合、会社の実印も変更する必要があります。

前の会社の実印を引き継ぐことも出来ますが、届出をしている代表が変更になるため、届出自体は必要です。

③商号変更登記

M&Aに伴い、商号変更することもあります。小規模な会社では会社に大きなブランド力があることはあまりなく、商号変更しても影響が少ない、又は前の会社のイメージを一新したいといった理由からされることがままあります。

④目的変更

目的の変更登記は必須ではありませんが、他の登記をするついでにされることが多いです。

 

小規模M&Aで大切なこと


小規模M&Aでは、全ての手続きを短期間ですることが多く、必要な登記手続きが滞りなくできるように事前準備をし、

押印書類や印鑑証明書などを漏れなく(ほとんどの場合)1度でもらう必要があります。

つまり、不動産の決済同様の真剣勝負です。詐欺まがいの取引などもありますので、

小規模M&Aで関係者が少ないときほど、経験豊富な司法書士に立会いを依頼することをお勧めいたします。

文責:庄田

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司法書士法人・土地家屋調査士法人・行政書士 神楽坂法務合同事務所
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