お知らせ2026.03.16.令和5年改正・飲食店等の営業許可の承継について

はじめに
以前は飲食業や旅館業などの生活衛生関係の営業許可を受ける事業を相続・法人の合併や分割・事業譲渡などで譲り受ける場合、譲渡する方が廃業届を提出し、譲り受ける方が新規の許可申請をするという2段階の申請が必要でした。しかし法改正により、令和5年12月13日以降の譲渡については譲り受ける方が事業承継届を提出すれば済むこととなり、手続きが大幅に簡略化されました。先日弊所で飲食店の事業承継の届出を担当させていただきましたので、飲食店を例に新しい届出の方法や注意点をご説明いたします。
手続の流れ
対象となる業種は旅館業、食品衛生法に基づく営業(飲食店・食品販売等)、理容所、興行場(映画館・劇場・ライブハウス等)、公衆浴場、クリーニング店、美容室、食鳥処理業の8業種です。おおまかな手続きの流れは以下のとおりです。
【改正前(~令和5年12月12日)】
事業譲渡の合意など
↓
営業をいったん廃止(譲渡人)
↓
譲受人が新規許可申請
↓
保健所の審査・施設確認
↓
新規許可取得後営業再開
【改正後(令和5年12月13日~)】
事業譲渡の合意など
↓
営業者の地位承継
↓
事業承継届出
↓
許可を引き継いで営業継続
大きな違いは従前は廃業と許可の間の期間は営業できなかったのに対し、新制度では原則営業を継続しながら、手続きが行える点です。一方、譲渡を受ける前の許可内容のまま許可が引き継がれる点には注意が必要です。店舗設備や管理責任者などの内容の変更を伴う場合は別途変更届の提出が必要です。
準備する資料(新宿区の場合)
必要書類は承継の理由によって異なります。新宿区での取り扱いを例に、簡単にまとめました。
共通
・地位承継届
・営業許可書(原本)
相続
・戸籍謄本又は法定相続情報一覧図
・営業者の地位の承継についての同意書(相続人が2人以上の場合、全員分必要)
合併・分割
・登記事項証明書(履歴事項全部証明書)
事業譲渡
・譲受人の登記事項証明書
・営業の譲渡が行われたことを証する書類(譲渡契約書等)
営業許可書の原本は再発行されませんので、確実に譲渡されるように注意が必要です。新宿区の取り扱いでは、届出の内容を既存の許可書に裏書するため、窓口での提示が必要でした。自治体によっては許可書の原本提示が任意の場合もありますが、提示がない場合は裏書がされないなどのデメリットもあるようなので、原則は原本を持参した方が良いでしょう。
その他の提示書類は写し可との記載がありました。複数の自治体のホームページを確認いたしましたが、かなりの分部が共通ではあったものの、一部の取り扱いが異なる自治体もありましたので、最終的な提出書類は提出先の保健所に確認が必要です。
終わりに
相続や会社の組織再編の際に、速やかに地位承継届の提出がなされない場合、無許可営業となり罰則が科せられる恐れがあります。弊所は司法書士法人と行政書士法人が併設となっており、相続の際の不動産登記、会社の組織再編の際の商業登記と同時に営業許可に関する相談も可能です。お困りの際は是非お問い合わせください。
(文責:安住)
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司法書士法人・土地家屋調査士法人・行政書士
神楽坂法務合同事務所
代表 庄田 和樹
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